2005年06月29日

有り難きかな、産直場


   有り難きかな、産直場                   
           片岡 永
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僕が福間町で就農して、本当に助かったと思ったのは、この町にある農家の産直場「ふれあい広場」があったから。ここは登録さえすれば簡単に農産物を出品する事ができる。条件は福間町在住ということだけだ。農産物であれば何でもいいし、値段は自分で決められる。朝7時半までに出荷し、5時の閉店後に余り物を引き取りに行く。手数料は1割。月末に締め、翌月10日にJAの口座に振り込まれるという仕組みだ。
 何が助かったかと言うと、ここでは量もサイズも関係なく出品できるという点だ。アスパラは通常、26センチに切り揃えて出荷するが、それに満たないものは、共同選果の場合出荷対象外になる。曲がっていたり、穂先の開いたもの、細すぎるものも同様だ。しかし「ふれあい」なら何でも出品できる。選ぶのは消費者だから、その品物に合った価格なら買ってもらえる。
 僕の場合、良品は100g150円で出す。曲がりや穂開きは80円を付ける。細いものは16センチで切りミニアスパラとして出す。こういう融通が利く。収穫が少なく、たとえ1束しかできなくても出品はできる。「ふれあい」があったお陰で、この1年半、何とか換金できたようなものだ。直接消費者に売るという点も面白い。完売すれば喜び、残れば何故かと考える毎日だ。
 この店は年間5億円以上売る。出品する農家は300人を越える。5億円と言えばちょっとしたスーパー並みだ。それを一部の加工品や肉類はあるもののほとんどを農産物だけで売り上げるのである。平日で1000人、土日は1500人の来客がある。ここで年間1000万円を売る農家は、昨年8人いた。いわばこの店だけで農家は食っていけるほどの販売力を持っている。
 個人名を付けて売るから、指名買いも多い。もっとも大切なことはファン作りだと考えている。「永香自然農園」のシールを添付し、ファン作りに努めている。そのためには何としても安全で美味しく、値頃感のある商品を、多品目出品する事だ。
 将来新規に就農しようと考えている人は、こういう産直場のある町で就農することが販路確保の面で大変重要になるから、参考にしていただきたい。

By myfont @ 08:29 PM | 片岡永の百姓随想 | コメント (0) | トラックバック (0)

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